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「ご承知おきのほどよろしくお願いいたします」の意味と正しい使い方を解説

ビジネスメールを書いていると、「ご承知おきのほどよろしくお願いいたします」というフレーズを使いたくなる場面は多いですよね。でも、いざ送信ボタンを押す直前に、「これ、目上の人に使っても大丈夫?」「失礼にならないかな?」と不安になった経験はありませんか?

この記事では、「ご承知おきのほどよろしくお願いいたします」の意味・敬語としての正誤・失礼にならない使い方・場面別の言い換えまで、ビジネスパーソンが知っておくべき情報を網羅的に解説します。読み終えるころには、相手や場面に応じて自信を持って使い分けられるようになるはずです。

【この記事でわかること】
・「ご承知おきのほどよろしくお願いいたします」の正しい意味とニュアンス
・目上の人・取引先に使うと失礼になる理由
・使っていい場面・避けるべき場面の具体的な基準
・シーン別の言い換え表現とビジネスメール文例

目次

「ご承知おきのほどよろしくお願いいたします」の意味

まずはこのフレーズを構成する言葉ひとつひとつの意味を丁寧に確認してみましょう。「なんとなく丁寧な表現だろう」と思いながら使っている方も多いかもしれませんが、各パーツの意味を理解することで、適切な使いどころが見えてきます。

「承知」の意味

「承知」という言葉には、大きく分けて3つの意味があります。

  • 事情などを知ること、また知っていること
  • 依頼・要求などを聞き入れること(承諾)
  • 相手の事情を知って、受け入れ許すこと(許諾)

「承知いたしました」という形でビジネスでよく使いますが、この場合は②の「依頼を聞き入れる」の意味で使っています。一方、「ご承知おき」の場合は①の「事情を知っておく」のニュアンスで使います。

ここで少し厄介なのが、「承知する」という言葉の敬語的な性質です。「承知」という言葉そのものは名詞であり、文法的には敬語ではありません。しかし、「承る(うけたまわる)」が謙譲語であるため、「承」という字に謙譲のイメージを持つ人が一定数います。この点が後述する「目上の人への使用」の問題と深く関わってきます。

「承知おき」の意味

「承知おき」は「承知」に動詞「おく」の連用形「おき」が組み合わさった表現です。「おく」には「あらかじめ~しておく」「心にとどめておく」という意味があります。

つまり「承知おき」とは、「事情をあらかじめ知っておくこと」「情報を心にとどめておくこと」という意味になります。ここに丁寧さを高める接頭語「ご」を付けると「ご承知おき」となります。

「ご承知おきのほど」の「ほど」は「程度」「具合」を表す言葉で、直接的な命令調を和らげてやわらかくお願いするときに使われます。「ご確認のほど」「ご検討のほど」なども同じ用法です。

フレーズ全体で伝えたいニュアンス

「ご承知おきのほどよろしくお願いいたします」をまとめると、「この情報・事情をあらかじめ知っておいていただきますよう、どうかよろしくお願いします」という意味になります。

単純に「知ってください」というより一歩踏み込んで、「心にとどめておいてほしい」「後で困らないよう頭に入れておいてほしい」というニュアンスが込められているのがポイントです。会議の日程変更、料金や条件の変更、業務上の注意事項など、相手に「事前に把握しておいてほしい情報」を伝えるときに適しています。

このフレーズは「承認・許可を求める」表現ではありません。「知っておいてほしい」という周知・通知のための表現です。相手に何かをお願いしたり、許可を取ったりするときには使いません。

敬語として正しい?失礼にあたらないか

「ご承知おきのほどよろしくお願いいたします」を使おうとするとき、最も気になるのが「これって正しい敬語なの?失礼じゃないの?」という点ではないでしょうか。結論から言うと、文法的には正しい敬語ですが、使う相手によっては失礼に受け取られる可能性があります。この微妙なラインをきちんと理解しておくことが大切です。

文法的には正しい敬語表現

まず安心してほしいのは、「ご承知おきのほどよろしくお願いいたします」は文法的に誤った敬語ではないということです。二重敬語にもなっておらず、構造としては正しい丁寧語表現と言えます。

構造を分解すると以下のようになります。

パーツ種類役割
丁寧語(接頭語)言葉全体に敬意を加える
承知おき名詞(事情を知っておくこと)内容の核となる部分
のほど丁寧な依頼表現命令調をやわらげる
よろしく丁寧語依頼の意思を伝える
お願いいたします謙譲語相手への敬意を高める

このように分解してみると、各パーツがきちんと機能しており、文法的なミスはありません。「ご承知おきのほど」という形で「のほど」を使うことで、直接的な命令調を避けているのも丁寧さのポイントです。

目上の人に使うと失礼になる可能性

ただし、文法的に正しいことと、すべての場面で失礼にならないこととは別の問題です。「ご承知おきのほどよろしくお願いいたします」は、使い方を間違えると目上の人に失礼な印象を与えてしまうことがあります。

その理由は大きく2つあります。

【理由①】「ください」という言葉には、相手に一方的な行動を求める命令的なニュアンスが含まれます。いくら「ほど」でやわらげていても、「承知しておいてくださいね」と上から指示しているように受け取られる可能性があります。

【理由②】「承知」という言葉に対して「謙譲語」としてのイメージを持つ人が一定数います。そのような方にとっては「あなたが謙って知っておいてください」という不自然なニュアンスに聞こえ、不快感を覚えるケースがあります。

実際、ビジネスの現場では「ご承知おきください」と書かれたメールを受け取って「なんとなく上から目線を感じた」「命令されているみたいで気分が悪い」と感じた経験を持つ方も少なくありません。知恵袋などのQ&Aサイトでも「ご承知おきくださいは失礼ですか?」という質問が多数寄せられているのが現実です。

「承知」は本来目上が目下に使う言葉

さらに深掘りすると、「承知する」という言葉には「相手の事情を知って受け入れ許す」という意味もあります。つまり、本来は「許す側(目上)」が「許される側(目下)」に対して使う言葉というニュアンスが含まれているのです。

そのため、部下が上司に対して「ご承知おきのほどよろしくお願いいたします」と言うのは、構造的にやや不自然とも言えます。これは「承知」という言葉が持つ歴史的な使われ方に由来する問題で、現代のビジネス敬語においては「使ってはいけない」とまで断言する方もいます。

ただし、「ご承知おきのほどよろしくお願いいたします」はビジネスシーンで非常に広く使われている表現でもあります。「絶対に使ってはいけない」ではなく「使う相手と場面を選ぶべき表現」と理解しておくのが実用的です。

「ご承知おきのほどよろしくお願いいたします」を使う場面

では、具体的にどんな場面であればこの表現を使っていいのでしょうか。適切な使用場面を把握しておけば、迷わず使えるようになります。

重要な事項を周知するとき

最もよく使われるのが、業務上の重要事項を相手に事前に伝えておく場面です。「後で知らなかったと言われると困る」「必ず把握しておいてほしい」という情報を周知するときに効果的です。

たとえば社内メールで「来月からシステムが新しくなります」「年末年始の休業日程が決まりました」といった内容を連絡する際、「ご承知おきのほどよろしくお願いいたします」と添えることで、単なるお知らせ以上の「必ず把握してください」という強調のニュアンスを自然に伝えられます。

注意事項を伝えるとき

サービスや業務を利用してもらう際の注意事項、条件や制約事項を伝える場面でも使われます。「この条件のもとでお願いしたい」という前提を相手に認識してもらうための表現として機能します。

例:「なお、提出書類に不備がある場合は審査を進めることができかねますので、あらかじめご承知おきのほどよろしくお願いいたします。」

変更点を知らせるとき

日程・料金・担当者・場所などの変更を相手に伝える際にも使われます。変更内容を説明したうえで、その事実を頭に入れておいてもらうことを丁寧にお願いするための言葉として機能します。

例:「来週の定例会議は、諸事情により水曜日から木曜日に変更となりました。ご承知おきのほどよろしくお願いいたします。」

社内向けの連絡

この表現が最も自然に機能するのが社内連絡です。同僚や後輩、部下に対して使う場合は、ほぼ問題なく使用できます。また、同じプロジェクトで関わる社内の先輩・上司への連絡であっても、すでに信頼関係が構築されている場合は比較的使いやすい表現です。

社内一斉メール・部署内連絡・プロジェクトチーム内の通知などは「ご承知おきのほどよろしくお願いいたします」が自然にマッチする場面です。

「ご承知おきのほどよろしくお願いいたします」を避けたほうがいい場面

使っていい場面がわかったところで、次は「使わないほうがいい場面」を確認しましょう。ここを間違えると、せっかく丁寧に書いたつもりのメールが相手に不快感を与えてしまいます。

上司・目上の人へのメール

直属の上司や社内の目上の方へのメールでは、できるだけ避けるべき表現です。先ほど説明した通り、「命令的なニュアンス」と「謙譲語的な使い方の問題」から、失礼と受け取られるリスクがあります。

「来月より担当が変わります。ご承知おきのほどよろしくお願いいたします。」→上司への連絡でこれを使うのはNG。「お含みおきいただければ幸いです」などに言い換えましょう。

取引先・顧客への連絡

社外の取引先や顧客への連絡でも注意が必要です。特に、初めてやり取りする取引先や、自社よりも立場が上の企業・担当者に送るメールでは使用を避けるのが賢明です。

取引先に対して「ご承知おきのほど」と言うのは、場合によっては「こちらの言うことを黙って把握しておいてください」というような上から目線のニュアンスになりかねません。大切なビジネス関係を守るためにも、取引先へのメールでは後述する言い換え表現を使うことをおすすめします。

クレーム対応

お客様や取引先からクレームや苦情を受けた際の対応メールでは、絶対に使ってはいけません。相手がすでに不満を抱えている状況で「ご承知おきのほど」と書くと、「こちらの言い分を押し付けている」「問題を軽視している」と受け取られ、さらに関係が悪化する可能性があります。

クレーム対応メールに「ご承知おきのほどよろしくお願いいたします」はNG。「ご迷惑をおかけいたしまして誠に申し訳ございません」という謝罪の言葉を中心に構成しましょう。

初対面の相手

まだ関係が構築できていない初対面の相手へのメールでも使い方には慎重になるべきです。「この人は自分のことをわかってくれているはずだ」という前提で書く表現なので、まったく面識がない相手に対して最初のメールから使うのは違和感があります。

関係性がある程度できてきてから使うのが自然で、初回の連絡では「お含みおきいただけますと幸いです」「ご理解のほどよろしくお願い申し上げます」といった、より丁寧でやわらかい表現を選ぶとよいでしょう。

似た表現との違いを整理

ビジネスメールにはよく似た表現がいくつもあります。「ご了承」「ご理解」「お含みおき」「ご留意」…これらの違いをきちんと把握しておくと、場面に合った最適な言葉を選べるようになります。

ご了承のほどよろしくお願いいたします

「了承」は「事情をくんで納得すること・承知すること・承諾」という意味です。「ご承知おき」との違いは、「了承」には単に「知っておく」以上の「納得して受け入れてほしい」というニュアンスが含まれている点です。

たとえば「キャンセルはお受けできません。ご了承のほどよろしくお願いいたします」のように、相手にとって不利益になる可能性がある事柄を通知するときに使われることが多い表現です。ただし、こちらも相手に一方的な承諾を迫るニュアンスがあるため、目上の人への使用は慎重に。

表現ニュアンス目上への使用
ご承知おきのほど知っておいてほしい(周知・通知)△(注意が必要)
ご了承のほど納得して受け入れてほしい(承諾を求める)△(注意が必要)

ご理解のほどよろしくお願いいたします

「ご理解のほどよろしくお願いいたします」は、「こちらの事情や立場を汲み取ってほしい」というニュアンスを持つ表現です。「ご承知おき」が「情報を知っておいてほしい」という事実ベースの通知であるのに対し、「ご理解」は「気持ちや立場を理解してほしい」という感情的・共感的な要素が強くなります。

たとえば「諸般の事情によりご迷惑をおかけしますが、何卒ご理解のほどよろしくお願いいたします」のように、こちらの状況を説明したうえで相手の理解・共感を求めるときに使うのが自然です。目上の人にも比較的使いやすい表現で、「ご承知おき」より幅広い場面で使えます。

ご承知おきください

「ご承知おきください」は今回取り上げている「ご承知おきのほどよろしくお願いいたします」をさらにシンプルにした形です。「のほどよろしくお願いいたします」という丁寧なクッションがない分、よりダイレクトで少々命令的なニュアンスが強くなります。

「ご承知おきのほどよろしくお願いいたします」の方が「ご承知おきください」よりもやわらかく丁寧な印象になります。ただし、どちらも目上の人への使用は注意が必要という点では同じです。

お含みおきください

「お含みおきください」は、「ご承知おきください」の上位互換ともいえる表現です。「含む」には「心の中におさめておく」「事情をよく理解して心にとめておく」という意味があり、「お含みおきください」は尊敬語として機能する表現です。

「ご承知おきください」は謙譲語的なニュアンスの問題から目上に使いにくいのに対して、「お含みおきください」は目上の方にも使えます。取引先・顧客・上司など、より丁寧に伝えたい相手には「お含みおきください」や「お含みおきいただきたく存じます」を選ぶのがベストです。

「ご承知おきください」→「お含みおきください」に言い換えるだけで、目上の人にも使えるグレードアップした表現になります。

ご認識のほどよろしくお願いいたします

「認識」は「物事の本質・意義をよく知り、見分けること」という意味の中立的な言葉です。「ご認識のほど」は「このことをきちんと認識しておいてください」というニュアンスで使われますが、「ご」と「ください」をつけた丁寧語表現であるため、それほど格式が高いわけではありません。

社内の身近な上司への連絡では使えますが、社外の方や格式の高い場面ではやや物足りない印象になる可能性があります。カジュアルな社内コミュニケーションには使いやすい表現です。

ご留意ください

「留意」は「心に留める・気を付ける」という意味で、注意を促す際に使われます。「ご承知おき」が「情報を知っておいてほしい」のに対して、「ご留意」は「気をつけて対応してほしい・注意してほしい」というニュアンスがより強くなります。

「体調にはご留意ください」「安全にご留意の上お越しください」のように、特に健康・安全・行動への注意喚起に使われることが多い表現です。情報の周知というより、行動への注意を促す場面に向いています。

表現主なニュアンス目上への使用主な用途
ご承知おきのほど知っておいてほしい△注意情報・変更の周知
ご了承のほど納得して受け入れてほしい△注意不利益事項の通知
ご理解のほど事情を汲み取ってほしい○比較的OK事情説明・共感を求める場面
お含みおきください心にとめておいてほしい○OK幅広いビジネス場面
ご認識のほどきちんと把握しておいてほしい△(社内上司レベル)社内連絡
ご留意ください気をつけてほしい△注意安全・健康・行動への注意喚起

目上の人・取引先に使える言い換え表現

上司や取引先、顧客など目上の方への連絡には、「ご承知おきのほどよろしくお願いいたします」の代わりになる、より丁寧な表現を使いましょう。代表的な4つの言い換え表現を紹介します。

ご理解を賜りますようお願い申し上げます

「賜る(たまわる)」は「もらう」の謙譲語で、非常に格式の高い表現です。「ご理解をいただく」の最上位の言い方が「ご理解を賜る」となります。フォーマルな文書・重要な取引先へのメール・役職が高い方への連絡などで使うと、より一層の敬意が伝わります。

例:「このたびの料金改定について、何卒ご理解を賜りますよう、謹んでお願い申し上げます。」

「お願い申し上げます」は「お願いいたします」をさらに格式高くした表現です。重要な取引先や初めてメールを送る相手、役職が高い方へのメールでは「お願い申し上げます」を使うと印象がよくなります。

お含みおきくださいますようお願い申し上げます

「お含みおきください」に「くださいますよう」を加えることで、命令的なニュアンスをほぼ完全に排除できます。「心にとめておいていただけるよう、お願い申し上げます」というやわらかい依頼表現になるため、目上の方にも安心して使えます。

例:「なお、諸般の事情から対応にお時間をいただく場合がございますこと、お含みおきくださいますようお願い申し上げます。」

ご了承賜りますようお願い申し上げます

「ご了承」と「賜る」を組み合わせた格式の高い表現です。「ご了承ください」よりも大幅に丁寧さが増し、重要な通知や正式な文書での使用に適しています。ビジネス上の変更点・制約事項・サービスの中断など、相手に何らかの影響が及ぶ可能性がある事柄を伝えるときに特に有効です。

例:「システムメンテナンスのため、○日の午前2時から4時まで一時的にサービスをご利用いただけない時間帯がございます。何卒ご了承賜りますようお願い申し上げます。」

ご高承のほどお願い申し上げます

「高承(こうしょう)」は「ご承知おき」の最も格式が高い言い換えです。「高承」の「高」は相手を敬う接頭語で、「ご高承」全体で「あなたが高く尊い立場でご承知おきになること」という最大限の敬意を込めた表現になります。

現代のビジネスメールではやや古風で堅い印象を与えることもありますが、公式の通知文書や格式を重んじる業界・企業との取引では今でも使われています。慣れない場合は無理に使う必要はありませんが、知識として持っておくと、改まった場面で役に立つ場面もあります。

例:「この度の規約変更につきましては、すでにご高承のことと存じますが、改めてご通知申し上げます。」

【言い換え表現の使い分けまとめ】
・同僚・後輩への社内連絡 → ご承知おきのほどよろしくお願いいたします
・社内の上司・先輩 → お含みおきくださいますよう / ご理解のほどよろしくお願いいたします
・取引先(通常の連絡) → お含みおきくださいますようお願い申し上げます
・重要な取引先・顧客 → ご了承賜りますようお願い申し上げます / ご理解を賜りますようお願い申し上げます
・格式の高い公式文書 → ご高承のほどお願い申し上げます

ビジネスメール文例集

ここからは、実際にそのまま使えるビジネスメールの文例を場面別に紹介します。自分の状況に近い例文を参考に、アレンジして使ってみてください。

社内連絡での使用例

社内向けの一般的な連絡メールでは、「ご承知おきのほどよろしくお願いいたします」が自然にマッチします。

件名:夏季休業のご案内

各位

いつもお疲れ様です。総務部の○○です。

本年度の夏季休業につきまして、以下の通りご案内いたします。

■夏季休業期間:8月13日(火)〜 8月16日(金)
※8月17日(土)より通常業務を再開いたします。

休業期間中にいただいたお問い合わせへの対応は、業務再開後に順次対応いたします。
あらかじめご承知おきのほどよろしくお願いいたします。

よろしくお願いいたします。

社内連絡メール文例

上司向けの言い換え例

上司へのメールでは「ご承知おき」を「お含みおき」に言い換えるだけで、ぐっと丁寧な印象になります。

件名:来月の出張スケジュールについて

○○部長

お世話になっております。

来月の出張スケジュールについてご報告いたします。

■出張日程:10月15日(火)〜 10月17日(木)
■訪問先:大阪営業所・取引先A社(大阪府)

出張期間中はメールのご返信が遅れる場合がございます。
何卒お含みおきくださいますようお願い申し上げます。

なお、急ぎの案件がございましたら、携帯電話(○○○-○○○○-○○○○)にご連絡いただけますと幸いです。

よろしくお願いいたします。

上司向けメール文例

取引先向けの言い換え例

取引先へのメールでは「ご了承賜りますよう」「ご理解を賜りますよう」などを使い、格調のある丁寧な表現にします。

件名:料金改定のご案内

○○株式会社
○○部 ○○様

平素より大変お世話になっております。△△株式会社の○○と申します。

このたびは、原材料費および輸送費の高騰にともない、来年1月1日より弊社サービスの料金を改定させていただくこととなりましたことをお知らせいたします。

詳細につきましては、別添の料金改定のご案内をご確認いただきますようお願い申し上げます。

ご不明な点がございましたら、お気軽にご連絡ください。
何卒ご理解を賜りますよう、謹んでお願い申し上げます。

今後ともよろしくお願い申し上げます。

取引先向けメール文例

顧客向けの言い換え例

顧客向けの公式なお知らせメールでは、「ご了承賜りますよう」や「お含みおきいただけますよう」を使い、誠意を伝えます。

件名:年末年始の営業時間変更のお知らせ

お客様各位

平素より格別のご愛顧を賜り、誠にありがとうございます。

誠に勝手ながら、年末年始の期間は下記の通り営業時間を変更させていただきます。

■変更期間:12月28日(土)〜 1月5日(日)
■営業時間:10:00〜17:00(通常19:00まで)
※1月6日(月)より通常営業を再開いたします。

ご不便をおかけいたしますが、何卒ご了承賜りますようお願い申し上げます。
引き続き、よろしくお願い申し上げます。

顧客向けメール文例

一斉連絡での使用例

社内一斉メールや関係者全員への通知メールでは、受け取る人の立場がさまざまなため、比較的やわらかい「ご承知おきのほど」か「お含みおきのほど」を使うのが無難です。

件名:社内システムメンテナンスのお知らせ【重要】

社内関係者各位

お疲れ様です。情報システム部の○○です。

下記の日時にシステムメンテナンスを実施いたします。
メンテナンス中は社内システム全般がご利用いただけなくなります。

■実施日時:11月20日(水)午後10時〜 11月21日(木)午前2時(予定)
■影響範囲:社内メールシステム、勤怠管理システム、ファイルサーバー

業務への影響が生じる可能性がございますので、あらかじめご承知おきのほどよろしくお願いいたします。
ご不明な点がございましたら、情報システム部(内線:○○○○)までご連絡ください。

社内一斉連絡メール文例

使うときに気をつけたいポイント

最後に、「ご承知おきのほどよろしくお願いいたします」をより効果的に・より自然に使うためのポイントをまとめます。

クッション言葉と組み合わせる

「ご承知おきのほどよろしくお願いいたします」をよりやわらかく、押しつけがましくない表現にするには、前にクッション言葉を添えるのが効果的です。

  • 「あらかじめ〜」:「あらかじめご承知おきのほどよろしくお願いいたします」
  • 「何卒〜」:「何卒ご承知おきのほどよろしくお願いいたします」
  • 「お手数をおかけいたしますが〜」:「お手数をおかけいたしますが、あらかじめご承知おきのほどよろしくお願いいたします」
  • 「誠に恐れ入りますが〜」:「誠に恐れ入りますが、ご承知おきのほどよろしくお願いいたします」

こうしたクッション言葉をひとつ加えるだけで、相手が受け取る印象がぐっとやわらかくなります。特に「あらかじめ」はこのフレーズと非常に相性がよく、「事前に知っておいてほしい」というニュアンスがより明確に伝わります。

1通のメールで使う回数

どんなに丁寧な表現でも、同じフレーズを1通のメールの中で何度も繰り返すと、くどい印象になってしまいます。「ご承知おきのほどよろしくお願いいたします」は1通のメールにつき1回まで。複数の事項を周知したい場合は箇条書きにまとめたうえで、最後に一度だけ使うのがスマートです。

メールの締めくくりとして使う場合は、「ご承知おきのほど〜」の後に「よろしくお願いいたします」や「引き続きどうぞよろしくお願いいたします」を重ねると語尾が重複することがあります。「ご承知おきのほどよろしくお願いいたします」で完結させるか、直前の文章との流れを意識して調整しましょう。

文末以外での使い方

「ご承知おきのほどよろしくお願いいたします」はメールの締めくくり(文末)に置かれることが多い表現ですが、文中で使うこともできます。その場合は「〜ことをご承知おきのうえ、○○していただきますようお願いいたします」のように、次の文への繋ぎとして使います。

例:「なお、当システムは一度登録後のキャンセルができかねますことをご承知おきのうえ、お申し込みいただきますようお願いいたします。」

また「すでにご承知おきのことと存じますが」という使い方もあります。これは念押しをしたいときに使う表現で、「おそらくご存知とは思いますが、改めて確認のため」というニュアンスを伝えます。相手が知っているはずの重要事項を再通知するときに便利です。

例:「すでにご承知おきのことと存じますが、年末調整の提出期限は今月末となっております。期限内のご提出をよろしくお願いいたします。」

命令的に聞こえないよう配慮する

「ご承知おきのほどよろしくお願いいたします」が失礼に聞こえる一番の原因は「命令的なニュアンス」でしたね。これを防ぐには、メール全体のトーンを丁寧に保つことが大切です。いくら締めの言葉を丁寧にしても、本文が「〇〇してください」「〇〇は禁止です」「必ず〇〇のこと」といった命令調ばかりだと、最後の「ご承知おきのほど〜」が空回りしてしまいます。

本文の段落も「〜いたします」「〜となりました」「〜いただけますと幸いです」といった丁寧な表現でまとめ、メール全体として一貫した丁寧さを保つことが、相手に良い印象を与えるための基本です。

まとめ:相手と場面を見極めて適切に使い分けよう

「ご承知おきのほどよろしくお願いいたします」について、意味から使い方・言い換えまで詳しく見てきました。最後に要点を整理しておきましょう。

  • 意味は「このことをあらかじめ知っておいていただきますよう、よろしくお願いします」
  • 文法的には正しい敬語表現だが、「命令的なニュアンス」と「承知の謙譲的なイメージ」から、目上の人への使用は注意が必要
  • 同僚・後輩・社内連絡では使いやすい表現
  • 上司・取引先・顧客へのメールでは「お含みおきくださいますようお願い申し上げます」「ご理解を賜りますよう」などに言い換えるのがベスト
  • クッション言葉(「あらかじめ」「何卒」「恐れ入りますが」など)と組み合わせることで印象がやわらかくなる
  • 1通のメールで使うのは1回まで。繰り返し使うとくどくなる

敬語は「正しいかどうか」だけでなく「相手がどう受け取るか」が大切です。特にビジネスメールは文字だけのコミュニケーションなので、言葉のニュアンスが想像以上に大きく伝わります。

「ご承知おきのほどよろしくお願いいたします」は、適切な相手・場面で使えば非常に便利で自然なビジネス表現です。一方で、目上の方や取引先に使うときは「お含みおきくださいますよう」「ご理解を賜りますよう」といった言い換え表現をスムーズに使えるよう、今日から意識してみてはいかがでしょうか。

言葉の使い方ひとつで、相手への印象が変わります。相手の立場や関係性を常に意識しながら、状況に応じて柔軟に言葉を選ぶことが、信頼されるビジネスパーソンへの第一歩です。

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